機動戦士ガンダムといえば、今では有名なロボットアニメシリーズのひとつですが、1979年の本放送時はそこまで爆発的な人気も出ず、その後の再放送や映画化などでメジャーになっていった作品でした。
このガンダムというアニメは子供向けロボットアニメのように見えながらも、作中はリアルな戦争描写や人間模様などがバリバリに描かれているため、中高生以上でないとストーリーやセリフ回しなどが理解できませんでした。
そんなガンダムの世界に低年齢層の子供たちを引き込んだのが、ガンダムの作中に登場するロボットを2頭身ほどにデフォルメしたSDガンダムでした。
この記事ではアラフォー世代のノスタルマインドをくすぐるホビーのひとつであるSDガンダムBB戦士について触れていきます。
SDガンダムBB戦士というプラモデル
1980年代に小中学生だったあなたには見覚えのあるパッケージだと思います。
リアルなガンダムのプラモデルとは違い可愛らしい外見が特徴ですが、その外見とは裏腹にプラモデルとしてもしっかり作りこまれていました。
SDガンダムとBB戦士
SDガンダムは、ガンダムシリーズのロボットや登場人物を頭身を低くして親しみやすくした作品で、比較的ファンの年齢層が高めだったガンダムという作品を、低年齢層の子供たちに認知させるきっかけとなりました。
BB戦士は、SDガンダムとしてデフォルメされたロボットをそのままプラモデルとして商品化しシリーズ化させたものです、BB弾を発射するギミックが搭載されているからBB戦士という名前だそうですね、子供のころはあまり名前の由来は深く考えずに買ってました。
子供たちにとってのガンダム
SDガンダムBB戦士が登場したのは1987年のことです、機動戦士ガンダムの続編がテレビ放送されて世間の認知度が高くなっていき、映画『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』の劇場公開を翌年に控えるという時期でした。
当時小学生だった私は、ガンダムという作品について存在は知っていたものの、ストーリーは一切知りませんでした。
ただ、BB戦士を友達が作って遊んでるとかそういうシーンを見て、自分も欲しいと思い購入して遊んでいたような記憶があります。
SDガンダムという入門用ガンダム
デフォルメされたガンダムシリーズのロボットは、ガシャポンの塩ビ人形を皮切りにカード自販機のカードダスや漫画、アニメ、プラモデルのBB戦士、ゲームソフトなどの商品展開で市場を賑わせました。
また、当時コロコロコミックと対をなす子供たちのバイブルだった『コミックボンボン』でSDガンダムが特集されたり、ガンダム漫画が連載されたりしてさらに人気が加速していきました。
多分SDガンダムに触れていた当時の小学生たちは、原作のガンダムはあまり知らないけどSDガンダムのことは知っているという状態だったと思います。
子供でも作りやすいプラモデル【ギミックあり】
BB戦士のプラモデルは、リアルスタイルのガンプラよりも頭身が低いため構造が簡単で、子供でも説明書をみれば作成できる内容だったので、プラモデルの導入商品として手に取りやすい品物だったと思います、それより以前のガンプラは接着剤が必要だったそうですので少し敷居が高いですね…。
そして、発売当初のBB戦士にはスプリングでミサイルなどを飛ばして遊べるギミックがあり子供たちを夢中にさせました。(写真のモデルは再販版でして、ギミックのスプリングがふにゃふにゃですね…。私が発売当時に買ったモデルはガチのバネが仕込まれていて、ミサイル弾も軽く5メートルくらい飛んでたんですがね…。まぁ確かにおもちゃとはいえそんなに飛ぶミサイル弾なんて危ないですが。昭和の安全基準なんてそんな感じ。)
SDガンダムにもシリーズが現れる
SDガンダムには原作に登場するマシンのデフォルメ化のほか、モビルスーツたちにテーマを持たせた作品が存在しています。
- 戦国時代をモチーフとして、ガンダムたちが戦国武将のスタイルになる SD戦国伝シリーズ
- 中世時代を舞台として、騎士となったガンダムが悪魔ガンダムと戦いを繰り広げる SDガンダム外伝シリーズ
- ガンダムを軍隊になぞらえて、悪の組織とバトルをする SDコマンド戦記シリーズ
この3つの作品で、様々な姿になるガンダムのモビルスーツは子供達を熱狂させました。
『武者ガンダム』『ナイトガンダム』『コマンドガンダム』など、今でもリバイバルされてプラモデルとしてリリースされるほど人気のキャラクターがそこから生まれました。
今なお続く定番商品
SDガンダムBB戦士は、時代の流れとともに少しずつ使用の変更をしながらも30年以上にわたってシリーズが続いています。
ガンダムシリーズが続いていく限りBB戦士も新商品が登場していくことでしょう、そしてBB戦士たちが子供たちのプラモデルへの興味を導いてくれる存在になってくれると嬉しいです。
子供時代にBB戦士をたくさん触ってきた大人世代のみなさまも、興味があればノスタルジーに浸りながらプラモデルを作成してみてくださいね。