お葬式に参列したことのある方は、式場にお花が並べてあったり、キラキラ光る灯籠が飾ってあったりしているのを見たことかありますよね。
しめやかな葬儀の場を華やかに彩ってくれるお花や灯籠、そのほかに果物やお菓子などお供え物にはいくつかの種類があります。
この記事ではお葬式におけるお供え物の種類や、贈り方などについて解説していきますのでお付き合いください。
葬儀へお供え物を贈るケースは
一般的にお供え物には贈った人や組織の名前が掲示されます。
ほとんどの場合、故人や遺族と深い縁のある会社や個人、そして遺族親族の名前になっています。
反対に一般の会葬者がこぞってお供え物を贈るというパターンはあまりありません。
なぜなら一般会葬者は香典という形式でお供えをしていますので、さらにお花などを贈るのは過剰であるという認識になるからですね。
というわけで、お供え物を贈る主なケースは、
- 遺族親族が贈る
- 故人や遺族が関係する会社などの組織が贈る
- 友人や縁の深い人が贈る
- 会社の部署などで少額を集めて贈る
になります、ケースごとに見ていきましょう。
遺族親族が贈る
家族からのお供えは、故人に対する敬意や感謝の気持ちを形にしたものです。
お孫さんやひ孫さんから小さな花束のお供えが贈られたりすると可愛らしくてなごみますよね。
会社などの組織が贈る
会社からのお供えは、故人や遺族が所属している団体などからの弔意の形です。
まぁ多少は社会的な礼儀という側面もあるようですね。
お供え物に名札や熨斗を付けて会社名、代表者名などを記すことが多いです。
友人・知人が贈る
お世話になった故人へお供え物を贈りたいと思う人も当然いらっしゃるでしょう。
ただし、思いが強すぎて値の張る品物を贈ったりすると、変に目立ってしまいますので葬儀社さんなどに聞いてお供え物の内容を選ぶとよいでしょう。
人数を集めて贈る
例えば、同じ会社の社員さんの義理のお父様が亡くなったとか、会社の違う部署の社員さんのおばあ様が亡くなったなど、香典を包んで葬儀場へ参列するには少し微妙な関係性の場合もあったりします。
ただ何もしてさしあげないのもなんだか失礼かなと思ってしまいますよね。
そんな時は部署内などで少額を集めてお供え物に変えて贈るという手段があります。
『○○株式会社 ○○部一同』とか『株式会社○○ 有志一同』といった名前で贈ります。
お供え物の種類は?
お葬式にお供え物を贈ることに決めました。
さて、お供え物ってどんなものがあるのでしょうか。
生花スタンドなどの供花
お供え物として最初に思い浮かべるものはお花ですよね。
それほどに葬儀とお花の結びつきは強いものなのですね。
お花のお供えといってもいくつかのスタイルがありまして、
- 生花スタンド
- フラワーアレンジ
- 花束
- 胡蝶蘭などの鉢物
- プリザーブドフラワー
- 外花輪(斎場外に飾る大きな造花)
といったところが代表的なものになります。
金額はおよそ5,000円~20,000円くらいですので、予算に応じて準備をしましょう。
灯籠などの光り物
キラキラと幻想的な光を放つ灯籠は、お盆の時によく見かけるイメージですが葬儀のお供え物としても用いられることが多いです。
お葬式でお供えされたものをそのまま初盆の時に使用してもらってもいいと思います。
最近はLEDを使ったものや、光ファイバーを使用した飾り物もあります。
金額はおよそ10,000円~30,000円といったところですね。
灯籠などは通常、左右で一対という注文の仕方をします。
果物や食品など
果物や缶詰などを籠などに盛り付けて飾るフルーツバスケット形式の他に、故人が好きだった食べ物や飲み物をお供えしたり、米やお酒を供える地域もあります。
仏事によく用いられるお菓子の落雁もこのカテゴリーですね。
金額はおよそ3,000円~10,000円くらいとなります。
食品については葬儀社で取り扱っていない場合がほとんどなので、お店で調達して持参することが多いです。
ローソクや線香
葬儀後に仏壇などで使用することになるローソクや線香もお供えとして選ばれることがあります。
のちのち使うことになるので、消耗品として喜ばれます。
オシャレなローソクやいろんな香りのするお線香など、使うのがもったいないような代物もあるようですが…
金額は3,000円~10,000円くらいとなります。
ただ、一般的にローソクや線香は葬儀後の法事の場でお供えされるパターンのほうが多いようですので参考まで。
宗教・宗派によるお供え物の選択
お供え物の主な種類を解説してきましたが、宗教によっては場にそぐわないものもありますので、葬儀社などに確認したうえで準備をするといいでしょう。
主な宗教による注意点は、
- 仏教…基本的にお供えはどれでも可、だが宗派の中には生花を良しとしないものもあるので要確認。
- 神道…神道では使用しないお線香はNG、それ以外はほとんどOK。
- キリスト教…仏教や神道で用いられるような和風のもの(灯籠や落雁など)は用いません、というかお供えという概念がないので、贈るとしたらお花という選択になります。
お供え物の手配
お葬式へのお供え物に何を贈るかは決めました。
ではどうやって準備をすればいいのでしょうか、項目ごとに見ていきます。
生花のお供えは、葬儀社へ直接注文するか、近所のお花屋さんへ頼みに行くか、お手持ちのスマホやパソコンでネット注文をするという手段になります。
果物や食品はスーパーマーケットに行くより、専門店に足を運んで買い求めたほうがお供えとしての体裁を整えてくれるのでいいと思いますし、葬儀社でも付き合いのあるお店から取り寄せたりできる可能性がありますので尋ねてみてもいいかもしれませんね。
ローソクや線香は仏具屋さんへ行くと買い求めることができます。
お供え物のローソク線香は墓参りセットみたいなものとは趣が違いますので、商品選びには十分お気を付けくださいませ。
弔意・敬意を形に変えて
お供え物は本来神様や仏様に捧げるものです。
葬儀においてはそれが転じて故人や遺族に対する贈り物として機能しています。
最後に一言、「みなさまの気持ちがきちんと届くように贈り先の情報は決して間違えないように注文をしてくださいね。」
最後までご覧いただきありがとうございました。