1980年代に子供だったアラフォー世代にとってミニ四駆は、高嶺の花であるラジコンカーの代わりとして気軽に買えて、改造や軽量化など子供心をくすぐる要素もあり、夢中にさせてくれたおもちゃでした。
かく言う私もミニ四駆用のアタッシュケースを持って、友達と街の模型屋さんに行き、専用のコースでミニ四駆を走らせて遊んでいた記憶があります。
この記事では、アラフォー世代にとって思い出深い第一次ミニ四駆ブームを中心に当時を振り返っていきます。
ミニ四駆誕生からブーム到来へ
ミニ四駆が誕生したのは1982年のこと、実在する車をモデルにして作られたシリーズが始まりでした。
その後いくつかのシリーズを経て、1986年にラジコンカーをデフォルメしたレーサーミニ四駆が登場しました。
この頃くらいからブームの黎明期が訪れます。
翌年の1987年夏頃から当時の子供たちのバイブルである月刊コロコロコミックにて、ミニ四駆の特集が組まれるようになり認知度が一気に上がります。
そして第一次ミニ四駆ブームの起爆剤となったのが、1987年12月連載開始の漫画『ダッシュ四駆郎』でした。
漫画に登場するマシンたちがキット化されて発売されると、それを買い求める子供たちでおもちゃ屋は賑わいました。
ブーム到来後もミニ四駆レースジャパンカップ開催や『ダッシュ四駆郎』のアニメ放映などもあり約3年間ブームが続きました。
ミニ四駆ブームの背景
価格設定
ミニ四駆の値段は当時600円ぐらいと子供たちがお小遣いを貯めて買いやすく、そして大人たちにねだりやすい価格帯でした。
メディアミックス
少年誌・テレビ番組・テレビアニメとミニ四駆関連の情報を発信していくことで子供たちを取り込んでいきました。
経済情勢
1980年代後半は、まさにバブル景気真っ只中。大人たちの財布のヒモも緩み、その恩恵が子供たちにももたらされました。
おもちゃの進化
電池のパワーで走る車のおもちゃはミニ四駆以前にも存在していましたが、時代の流れとともにそのスタイルも本物のレーシングカー並になりました。
ミニ四駆を生み出した田宮模型さんの功績ですね。(田宮模型=株式会社タミヤ)
遊び方の奥行がある
ミニ四駆は、マシンを購入して組み立てて電池を入れて走らせるという通常の遊び方から発展して、工具を使ってマシンを加工する軽量化やタイヤ、ローラー、モーター、ギヤなどの付属商品を組み合わせたチューンアップなど、さらなる楽しみ方がありました。
第一次ブームその後…
『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』の連載開始、アニメ放映スタートに始まる1994年からの第ニ次ミニ四駆ブーム。
この時期は、フルカウルミニ四駆シリーズとエアロミニ四駆シリーズが発売され好評を得ました。
フルカウルミニ四駆シリーズは、バイクのボディー形状でみられる風を防ぎ受け流すカウルをミニ四駆にも取り入れちゃおうというスタイルのマシンです。
小さくて軽いミニ四駆をフルカウルにしてどれほどの空力作用が生まれるかはわかりませんが、独特の車体デザインでレーサーミニ四駆シリーズとの区別をはっきりつけることができたのかもしれませんね。
エアロミニ四駆シリーズは、フルカウルミニ四駆の発展形で前輪のカウルがなくなり、シャーシの変更で低重心となり安定性が増しているようです。
2000年代になると子供の頃ミニ四駆に夢中だったあの頃の少年たちが成長し大人となり親となり、子供時代を思い出し改めてミニ四駆に目覚めたり、自分の子供にもミニ四駆を教えて親子で興じたりする第三次ミニ四駆ブームともいえる時代が緩やかに続いてます。
時代とともにエクステリアやシャーシ、モーターなど様々な進化を遂げているミニ四駆を第一次ブームを体感した身としてこれからも見守っていきたいと思います。