長い間愛されているのには理由がある。
ロングセラーを続けるペンは、初めから完成されたデザインだった。
発売から30年以上経った今でも、限定品や新色が追加されているZOOM505という魅力的なペンがあります。
初代から基本のデザインが変わることなく、不朽の名作なんて呼ばれたりしていますね。
この記事では、発売から長い間を経ても色あせることのない名作『トンボ鉛筆 ZOOM505』の使用感などについて綴ってまいりますのでどうぞお付き合いください。
〇 変わらないスタイルでノスタルジックを感じるペンだけど、書き心地も変わらないの?
今までにない筆記ツールを目指したZOOMシリーズ
トンボ鉛筆のZOOMシリーズは、1986年にデビューをしました。
字が書ければそれでいいという存在だったペンに付加価値を付ける。
使いやすさの向上・これまでの筆記具の概念を壊す独創的な形状・高級感や唯一無二の存在感の演出。
筆記具の可能性にチャレンジし続けるZOOMシリーズは、現在でも新機種が発売され続けるトンボ鉛筆のクリエイティブラインナップなのです。
ZOOM505は、シリーズ初代の機種として発売された、金属部品で構成された極太ボディのキャップ式ペン。
価格はなんと2000円でございます。
いろんな意味でセンセーショナルなデビューをしたZOOM505は、値段に見合ったバランスのとれた製品でヒット商品となりました。
少しお高い金額でしたが、ZOOMシリーズ登場の時期は、バブル経済が始まった時期でしたので、特に気にするような価格設定ではなかったのでしょうね。
トンボ鉛筆 ZOOM505の使用感
新世代の筆記具を目指して発売され、今やキャップ式ペンのスタンダードとなった『トンボ鉛筆 ZOOM505』の使用感をみていきましょう。
重厚感とうらはらの扱いやすさと書きやすさ
見た目はまるで万年筆のような、特別感を漂わせるZOOM505。
指にそっとフィットしてくれるラバーグリップのおかげで、手に握っても金属の冷たさは微塵も感じません。
ぶっちゃけて、プラスチック製のペンに慣れていると『このペン…重いぞ…』という第一印象になってしまうのですが、この重量も書きやすさのためには重要な要素になります。
重量のあるペンは自重で紙に圧をかけてくれるので、あまり力を入れることなく書き進めることができるのですね。
適度な重さとホールドしやすい極太ボディで、しっかりと安定した筆記が可能となるのです。
キャップの有無で好みの重心に
ZOOM505はキャップ式のペンですので、書くときはキャップを外さないといけませんね。
外したキャップの行き先を、ペン尻に取り付けるか付けないかで選ぶことになります。
どちらにしても筆記はできるのですが、キャップの有無で重量バランスに変化が起こります。
通常の使用法だと思われる、キャップをペン尻に取り付けた状態だと、どうしても重心がキャップのほうに引っ張られてしまいます。
重心がペン尻のほうにあると、ペン運びにフワつきが出てしまう人も多いですよね。
それが気になるのなら、キャップを外した状態で書くことをおすすめします。
キャップがないと、重心がペン先のほうに移動するので、さらに安定した書き味の筆記ができますよ。
まぁせっかくのキャップ式なので、キャップを取り付けたままのライティングがロマンがあっていいんですけどね。
シャーペンのノック時は気を付けて
このレビューでは、ZOOM505の0.9mmシャーペンを使っているのですが、芯を繰り出すためのノックには注意が必要です。
ノックの感触はカツンカツンと心地よい音を出してくれるのですが、キャップを装着したら本体とキャップが少し干渉しているようなんです。
これではノックをするときに、部品同士が擦れあってキズがつく可能性もありますね。
ボールペンタイプならば、ノックは不要なのでいいのですが、シャーペンタイプのノック時は、部品の干渉に注意しつつ使用しなければなりません。
キズがつくくらいは、使っていたらあたりまえと思いますが、やっぱり大事に使いたい気持ちもありますよね。
ZOOM505のさまざまなバリエーション
初登場時の完成されたデザインを今なお引き継いでいるZOOM505は、水性ボールペンをスタートとしていろんな種類が発売されています。
タイプ別では、水性ボールペン・油性ボールペン・0.5mmシャーペン・0.9mmシャーペン・多機能ペン(黒・赤ボールペン&0.5mmシャーペン)のラインナップです。
ボディカラーもベースのシルバーに加え、ブルー・レッド・ブラック・ブラウンなどがございます。
材質を変えたり、少し意匠を変化させた限定バージョンなんかもあったりします。
私は昔からZOOM505を知っているので、ベースカラーのシルバー一択ですが、新しく触れる人は好きなカラーを選ぶのもいいですね。(現在販売中のシルバーは、少し金色がかっていて昔とちょっと違う…)
名作なのには理由がある
この記事では、30年以上前からのスタイルを継承し続けている不朽の名作『トンボ鉛筆 ZOOM505』の使用感などについて綴ってまいりました。
私にとっても思い出深いペンでして、中学生の時にお年玉で購入して、使い心地の良さに感動したものでした。
私が文房具好きになったのもZOOM505のおかげということですね。
所有しているだけでウキウキする。
キャップを外して書き始めるとワクワクする。
スマホやパソコンなどの機器がメインの世の中でも輝きを放つレガシーデバイス。
ペンが少し重たいのは歴史の重み、書き味はサラサラと軽いですよ。
最後までご覧いただきありがとうございました。